教学社から刊行されている『早稲田の世界史』は、主要5学部(法・商・文・文化構想・教育)の過去11年分から良問41題を厳選し、分野・地域別に再編成した早稲田特化型の対策書です。
本書は、通史のインプットを終え、いよいよ早稲田対策に本格的に乗り出そうとする受験生から主に利用されています。広大な出題範囲を5つのテーマに切り分け、自分の弱点分野をピンポイントで補強できる構成が特徴です。一方で、極端な奇問が少なく実力を測りやすい問題が集められているため、すでに他学部の過去問に触れている層からは「早稲田の過去問としては比較的解きやすい」と感じられることもあるようです。
マイナー地域もカバーする分野別構成
第1章から第3章の前近代史では、「東・内陸アジア」「西・南・東南アジア、アフリカ」「欧米」と地域が明確に分割されています。一般的な学習で手薄になりがちな内陸アジアやアフリカ史といった領域が独立しているため、自分の知識の穴がどこにあるのかをダイレクトに確認できる点が大きなメリットです。
テーマ史・論述問題への橋渡し
第5章の「テーマ史・論述」は、早稲田対策において欠かせないセクションです。法学部などで要求される論述問題や、複数地域をまたぐ交流史は、単なる一問一答の知識では太刀打ちできません。多様な学部の問題を横断的に解くことで、断片的な知識を繋ぎ合わせる力を養うことができます。
「捨て問」を見極める難易度表示
早稲田合格の鍵は、誰も解けないような難問に時間を奪われず、取るべき問題を確実に拾うことです。本書の解説にはすべての小問に難易度(基本・標準・難など)が明記されています。間違えた設問が「絶対に落とせない問題」だったのか「切り捨てるべき問題」だったのかを客観的に仕分けすることで、本番で難問をスルーする感覚が培われます。
過去問演習における立ち位置と最適な使い方
本書は、一通りの通史学習を終え、早稲田の出題レベルと全体像を把握したい受験生に最適です。過去問演習の第一歩として、まずは本書で「取れる問題」の基準を知り、知識の抜けを補強してください。ただし、これ一冊で早稲田対策が完結するわけではありません。ここで基礎体力をつけた後は、自身の志望学部の年度別過去問(赤本)へ速やかに移行し、より過酷な実戦演習を積むプロセスが不可欠です。


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